「発達障害と得意・苦手な教科」について思うこと


ぺぇさんの中学生・高校生の時の学力について、前回は書けなかったので書きたいのですが、その前に『発達障害と得意・苦手な教科』について、自分の思うことを書いておこうと思います。

今回の話は、ちょっと真面目で堅苦しい話ですm(_ _)m


 時々、勉強や日常生活のことに限らず「発達障害だから◯◯が苦手なんだろ?」みたいな、決めつけたような考え方の人に出会います。
 さらにネット上では、「心の理論課題が突破できないやつは『アスペルガー症候群』で、人の心が分からないんでしょ?」というようなものもありますね。(;`・_・´)
 行間や直接書いていない部分の読み取りや、情景をイメージしづらい方もいますが、これは飛躍しすぎな発達障害の捉え方ですね。


心の理論については、あまりにも誤解が多いのでいつかしっかり解説します。ちなみに発達障害・自閉症の方たちも、一定の言語力が身についていてれば、心の理論課題を「突破」します!…ですが、なぜかあまり知られていませんね。)



「発達障害」といっても学力・学習の程度、得意・苦手な教科は様々です。みんな違います!!



 診断は「広汎性発達障害」と出ていても、実際には「自閉症」「LD」「ADHD」の3つの特徴が重複している方も多いでしょう。どの特性が強く出ているか、どういった力が得意で苦手なのかによっても、全く変わってきます。

なので『発達障害だから◯◯の教科が得意・苦手』みたいな話は、あまり意味ないと思います。

だからこそ、特別支援教育において、「発達」「認知心理学」「神経心理学」「心理・発達検査」等のジャンルの研究から知見がどんどん入ってきていて、

いわゆる『エビデンス(根拠)にもとづいた指導』が大切になってきます(。・∀・。)

(検査結果などをもとに、得意な力・弱い力をしっかり把握した上で指導していく!)



ちなみにLDの文科省の定義をあげておきますが…

 学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。』

 LDの子どもは『…聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する…』のどれか、または複数で困難さがあるということです。どの部分の困難さがあるかで、全然得意・苦手な勉強が変わってきますよね。

 ぺぇさんが出会った発達障害の子どもたちでも、勉強全般が嫌いという子ももちろんいますし、計算が苦手な子もいれば、数学がぶっちぎりで得意な子もいるし、字を書くのが苦手な子、読むのが苦手な子、応用は難しいけれど覚えるのは得意な子、興味が偏っていて自分の好きなジャンルと重なる部分はスゴく得意な子…など、みんなそれぞれです(。・∀・。)

勉強の得意・不得意という観点よりも…

教科学習も大切なのはよく分かりますが、支援を要する子どもにおいては、学習・勉強する過程の中で、自分の得意な勉強の仕方を身につけていったり得意な力で苦手な部分をフォローする力先生との関係から『人との関わる良さ』スモールステップで達成感を味わい『やればできるんだ』という意欲…なんかを大切にしてほしいなと思います。
 テストの点で一喜一憂するよりも、コッチのほうが社会で生きていく基礎になると思います。

最後に・・・

   要は何が言いたかったというと、
診断名に伴って根拠のない変な情報がありふれている…そんなもん、みんな違うわw同じ診断名でも1000人いれば1000人違う気にすることないよ(。・∀・。)
それだけですw
 

 周りの人へは

 診断名に関する特性で決めつけずに、『その人』をしっかり見てほしい。

 保護者や先生へは

 診断名に関する特性で決めつけずに、その子の本当に得意なところ・良いところをたくさん見つけて伸ばしてほしい。
 

 当事者へは

   発達障害でも勉強に限らず、得なこと・苦手なことは人それぞれ。
 発達障害だから「国語が苦手なんだ」「勉強が苦手なんだ」と思い込む必要は全くないし、アスペルガー症候群だから「研究者が向いているらしい」という変な噂を自分と重ねて落ち込む必要もない。自分の可能性を自分で摘んでしまったり、塞ぎこまないでほしいと思います。

自分の良い所・得意なことを今一度見つめ直す機会にしてもらえればと思うとともに、
理解者が増えてほしいなと思う今日このごろです。

 


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