[解説]触覚過敏のメカニズム


ちょっとこの辺で、新コーナーの【ぺぇさんの解説】をはさみたいと思います(*^^)
基本的に解説コーナーは、文量多めになってます…スミマセンm(_ _)m

記念すべき第1回は、過敏の中でも、「触覚」過敏についてです(。・∀・。)

触覚過敏とは

一般的には触覚過敏と言われるものは「触覚防衛」のことを指します。


皮膚には「原始系感覚」「識別系感覚」の2つの働きがあると考えられています。
(呼び方は後ろに系だけだったり、感覚だけだったりするみたいですね。)

「原始系感覚」は、生物が早い段階で獲得してきたものと考えられており、例えば「痛み」などの感覚です。

一方「識別系感覚」については、例えば、触った・触れた時の材質が何であるかが分かるなどの感覚です…これは名前の通りですね!

ふたつの感覚の関係

通常であれば、「識別系感覚」「原始感覚」を上手く制御しています。

しかしながら、自閉症スペクトラム(ASD)や発達障害のお子さんの場合、「識別系感覚」が上手く扱えなかったり、「原始系感覚」と噛み合っていなかったりしていると考えられています。

 すなわち、生きることに関してより本質的な「原始系感覚」が前面に出てきてしまうことで、触覚過敏が生じるのではないかと考えられています。


後ろから背中や方をタッチされて、「叩かれた!!」
と感じる発達障害のお子さんのエピソードが有名ですね。


識別系感覚が上手く機能していないために、

「何が触れたの?手?足?棒?」(((( ;゚Д゚)))
「力加減は?」…とかを通り越して、

 原始系感覚がドーン!と前面にでてきて…
「痛い!叩かれた!!」ヽ(`Д´)ノ
   
   ↓

【 トラブルに発展 】

という流れで説明できるようです。

なので単に過敏といっても、単純に触れた感覚が2倍とかになっているわけではないと言えます。

特別支援教育での感覚過敏へのアプローチ


特別支援教育での「触覚」過敏へのアプローチは、子どもたちが楽しみながら「識別系感覚」を使うような授業であったり、遊びであったりできっかけを作ります。

「感覚あそび」「感触あそび」などと呼んだりしますね。

砂場で遊んだり、絵の具を手につけて手型をつけたり、足型をつけたり、粘土こねたり…スライム触ってみたり…などなど。

感触遊びではありませんが、他にも、ストレッチ、マッサージなんかを先生としたり、友だちとコチョコチョ遊びしたり、おそるおそるブラックボックスに手を入れてみたり…、イモ掘りのために土に手を突っ込んだり。

施設設備が充実しているなら、ボールプールに入ってあそんだり。

「なんだそんなこと?」っと思われた方もいるかと思いますが、
日常の中に、子どもたちが成長する機会はいっぱいあるのです。

先生や支援者が、いかに子どもたちが自らチャレンジしようと、また、楽しもうとする工夫を凝らすことがポイントなんです。(。・∀・。)

それと、過敏は無理やり克服させようとするのはよくないことです。
本人は我慢できないのですから(・∀・;)
過敏がひどいようであればむしろ配慮が必要でしょう。
(特に聴覚過敏のケースは。)

…もちろん、上記に取り組んだからといって、目まぐるしい改善は難しいケースが多いと思います。

でも苦手そうなことでも、友だちや先生、支援者の方などと一緒に
チャレンジしてみようと思ったり、ちょっとでも、少しでも
多様な経験を重ねることは、成長の糧になるのだと思います(。・∀・。)

関連記事

下はぺぇさんの感覚過敏に関する他記事へのリンクです。よかったらのぞいていってくださいね(o・ω・o)

 →→ その1 電車の冷房

 →→ その2 首まわり

 →→ その3 おでこ 

 →→ その4 『羞明(しゅうめい)』について〜視覚の過敏(まぶしさ)〜

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